▼質問の選び方

授業評価にはどのような問いがふさわしいのか?

授業アンケートのお問い合せに際して最も多い質問が、「まるごとパッケージでは、どんな質問ができるのか」というものです。

まるごとパッケージでは、全部で10の質問を課します。質問数として少ないとの印象を持たれるケースもありますが、設問が多すぎれば回答に要する時間、すなわち生徒から分けてもらう時間が多くなります。アンケートに答えるために貴重な授業時間を割くなど、本末転倒の事態が発生します。ロングホームルーム1回で、配布から回収までの全工程を収め、すべての授業について回答できることを必要条件と考え、この仕様を策定しました。

質問の観点は、「授業を受けて自分の内に生じた変化」と「授業を受けて享受した利益」を中心に据えて考えています。生徒が正しく評価できるのはどうやら、この2つの観点にほぼ限られるようです。(生徒自身の行動を省みさせる、教師を評価する前に襟を正させるという趣旨の設問も可能ですが、これまでの導入事例では問題の所在が生徒の側に置かれ、教員側での授業改善の糸口が見えにくくなるという弊害も出てきているようです)こうした考えに基づき、まるごとパッケージでは、選択可能な質問群から「推奨パターン」として10個を精選してご提案させていただいております。


また、質問に答えてもらうということは、その項目を学校が改善を目指す「目標」として掲げることです。ある質問をアンケートに組み込んだということは、学校は組織としてその改善への努力を約束したことに他なりません。この意味では、あまり多くの質問をした場合、改善へのリソース配分が行われなくなり、結果として「アンケートに答えたのに何のアクションも起きていないではないか」という回答者からの不信を招くことが懸念されます。先生方の体力の限界を超えて過重負担感や徒労感だけが残るという事態の発生も看過しがたい問題でしょう。

以上を考えると、質問の設定には次の3つの要件を満たすことが求められることになります。
・改善へのシナリオと、リソース配分に見込みが立つ項目だけを調査対象とする
・回答者の時間的資源を無駄にしない、コンパクトな運用を実現する
・回答者が直感的に、かつ容易に答えられる(評価できる)視点と訪ねた方に配慮する

また、質問項目の決定には、被評価者たる先生方が、当事者として立ち会うことも大切なようです。質問項目を定めることは、教員団が改善に向けた目標を共有するということです。代ゼミ教育総研では、専門スタッフによる事前説明会を実施(有償オプション)し、校内コンセンサス形成のお手伝いも行っています。