▼生徒による授業評価〜現況と課題
◇実施上の留意点
実施に際しての運用方法においてもいくつかの勘所を踏まえておきたい。結果が正しく出ないだけでなく、問題解決の糸口が隠れてしまったり、想定外のトラブルに見舞われたりすることがある。
1.質問数と実施形態
質問の数があまりに多いと生徒の負担が大きくなり、まじめに考えて回答する気が失せる。回答者の労力負担と、アンケートの成果としての授業改善という受益とのバランスを保つためにも重要な判断であろう。生徒が一時期に受ける授業は10種類を越えるのが普通である。すべての授業がアンケートの対象となる前提では、1つの授業について回答させるのは10前後の項目に抑えるのが現実的であろう。
また、一人ひとりの先生が自分の授業内でアンケートを行なおうとすると、実際の回答時間以外にも、配布、回収、事前の梱包などの余計な時間をそのたびごとに浪費することになる。1枚の質問紙ですべての授業について回答させることできれば効率的で、これに勝ることはない。生徒がアンケートに答える時間も、教員が配布や集計の作業に当てる時間も、貴重な教育資源であり、無駄は許されない。
2.集計方法
集計は、できる限り短期間で済まさなければ、結果を教員に戻して改善に取り組み始めるのがそれだけ遅くなる。生徒の側からすれば、アンケートに折角答えたのに、教師側の改善努力がなかなか始まらないというのは不条理である。定期考査の最終日に授業アンケートを行なうのは多くの学校でとられる形態であるが、考査の採点期間が過ぎても未処理のアンケートが職員室の机上に放置されている光景は、生徒や保護者には見せたくないものであろう。
実施から集計までは最長でも2週間というのが現実的なリミットである。しかしながら、アンケート用紙を指でめくりながら「正」の字を書いているようでは、当然ながら間に合わない。一人の生徒が1枚の質問紙(回答用紙)にすべての授業について回答するという望ましいスタイルが実現していれば、分業というスタイルも取りようがないし、アルバイトを雇ってというのも強引に過ぎる。マークシートを利用する以外に方法はなさそうである。事自由意見の記載欄などは、質問紙の裏面などを用いて別途用意すればよい。



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